この原稿を書いている時点では大手メディアが自民党の圧勝を予想している今回の総選挙だが、原稿が掲載される頃には結果が判明してる事だろう。
高市首相の右寄りの姿勢が支持され、右寄りの主張を繰り返す参政党の躍進も予測されて、日本全体の右傾化傾向が指摘される。かつて左翼の代表と言えば社会党や共産党だったが、そのいずれもが大苦戦している。各政党の獲得予想議席の分布図を見ると、日本から左はいなくなってしまうのだろうか、と思われるような勢力分布だ。その是非はともかく、右とか左とか一体何かについて考えてみたい。
一般的イメージでは右は保守、左は革新、右は資本主義、左は社会主義、右は政権側、左は野党側、というような感じだろうか。その流れで行くと、中国では共産党が政権を取っていて、その体制を守ろうと保守的行動を取り、改革を目指す若者を取締ったりしているのを見ると、そこでは共産党が右翼だか左翼だか良く分からなくなってしまう。
歴史的にはフランス革命当時の国民議会で議長席から見て右側に伝統や宗教を重んじ急進的な改革に反対する集団が座り、左側に平等や自由を重んじ急進的改革を支持する集団が座った事から来ているそうだ。しかし、今まで出会った解釈の中で一番分かり易いと私が思うのは以下の区分である。
世の中を縦に割って、内側と外側に分けた時、内側の価値を守ろうとするのが右翼、世の中を横に割って、富裕層と貧困層に分けた時、貧困層の味方をするのが左翼だ、というのである。この考え方だと右翼と左翼は対立概念ではなく、両者が必ずしも反対語にはならない。そして色んな事を旨く説明できるのだが、ただ普段右翼的な発言を繰り返す人達がアメリカに媚びを売る高市さんを高く評価する事が説明できない。