トランプを大統領に選んだ頃からアメリカがちょっとおかしいのではないだろうか。トランプ個人の問題は別にしても、周りの人達が全て彼のイエスマンに成り下がり、彼に意見・諫言する人がいないのはおかしい。国務長官のマルコ・ルビオなど、かつてトランプと共和党の大統領候補の座を争ったのだから、彼なりの考えや主張があって然るべきだと思うのだが、彼が世界各地を飛び回っている姿はまるでトランプのメッセンジャー・ボーイになってしまったかのようだ。
トランプが既にある駅や空港の名前を自分の名前に変えろ、と言っても誰も表立って反対しないし、今回のイラン侵攻にしても誰も反対する人はいなかったのだろうか。
そのイランではAIが標的の識別などに利用されているらしい。AIの利用を巡っても、耳を疑うような事態が起きている。それは一民間企業と国家の倫理が逆転しているように思えるからだ。
普通なら民間企業が利益追求のあまり、倫理に抵触しそうな行動を取るのに対して、国家がより高い倫理的観点からその行動を制限するのが当り前だと思うのだが、今アメリカでは全く逆の事が起きている。
アメリカの国防総省がAI開発企業各社対してに全ての技術を利用させろと求めたのに対して、唯一アンソロピック社は「国民の監視目的には利用しない、人間が介在しない完全自律型兵器には利用しない」という条件を付けたというのだ。同社は「良心に従えば(国防総省の)要求を受け入れる事はできない」と宣言し、トランプの怒りを買い、同国政府との取引を禁止された。
国からの要求に屈したオープンAIからユーザーが離れたのに対し、アンソロピック社のAIツールは逆に利用者が増えているらしい。アメリカの草莽には良心が残っていそうなのがせめてもの救いだ。