前回の農水大臣は業界団体の保護しか頭になく、農家にも国民にも農業そのものにも役に立たなかったが、今回の農水大臣も変な人、いやヤナ大臣らしい。
最初に不思議に思ったのは小選挙区で敗けても大臣になれるのか、という事だった。かつて小選挙区で敗けて比例復活したが自民党の幹事長を辞任した人がいたが、一国の大臣が某団体の幹部より余程軽い身分で良いのだろうか。
次に不思議なのは本人の本音がどこにあるのかという事だ。支持者の前では「こんな事をするのは当り前だ」と堂々と発言し、問題化された当初はシラを切るつもりだったようだが、自民党内から疑問の声が出始めて反省の言葉を述べるようになった。お偉いさんに睨まれたら平気で自分の信念を曲げるような意気地なしというところか。
一番不思議なのは、彼のやった事の何が問題かという点だ。勿論心象的には「絶対許せん!」という気持ちだが、ではどこが悪いのか何故悪いのか論理的に説明してみろと言われると、ちょっと悩む。
民間企業の営業では「当社の提案・製品を採用してくれたらこんな良い事があります」というのが常套句だ。議員が「私を選んでくれたらこんな良い事(予算を引っ張ってくる)があります」というのは悪い事か。例えば「私が当選したら、毎朝ドブ掃除をして町の美化に努めます」と言えば誰も文句は言わない。予算の私物化が悪いと言われる。それだって自分の懐に入れた訳ではない。限りある予算をどう配分するかは極めて政治的な事柄で、それを決める権利を与えるのが選挙だとも言える。
ここで最初に返るが、その人は小選挙区では落選した、つまり選挙民はその人を選んだ訳ではないのにその人が権利を行使している所に問題があるのではないか。比例復活制度や任命責任が問題なのか。