北米で行われているサッカーW杯はまだ終わった訳ではないが、恐らく一番嬉しかった事になるのは決勝トーナメント2回戦でベルギーがアメリカをコテンパンにやっつけてくれた事だろう。大統領がその権威を笠に着て、大会運営に横槍を入れる電話を掛け、それを受ける方も受ける方で、前の試合でレッドカードを受けた選手を出場可能にしてしまった。こういう理不尽がまかり通ると誠に気分が悪い。もし私が当日の審判だったら、キックオフの笛が鳴ったとたんに当該選手に駆け寄り、レッドカードを出してやりたかった。その後徹底的にサッカー界から干されようとも。
W杯ではもう一つ気分を壊される事件があった。アメリカの国土安全保障長官がイランチームが敗退した事に関し「イランがもう終わって、戻ってこないことがうれしい。」と発言した事だ。かつては何々長官などという地位にいる人は、一定の品位を保っているか、少なくとも保とうとしている人ばかりだった筈だが、トランプ大統領になってからこんな人が次から次へと出て来る。
国旗損壊罪は国旗を「人に著しく不快又は嫌悪の情を催させるような方法」で、損壊・除去・汚損する事を禁じているが、「人に著しく不快又は嫌悪の情を催させる」事自体は罰せられないのだろうか。国旗損壊罪より気分損壊罪が欲しい。
国旗が焼かれた時に感じる不快感、それは自分が大切に思うものが粗末に扱われた事に起因する。自分が大切に思うもの、それは国旗に限らず人間の尊厳といったものも含まれる。古代より聖人君子が説いて来た、徳とか自制とか寛容とか、そういうものをないがしろにして自己の欲望を露骨に表面に出されると、とても不愉快で気分を害される。
なんとか気分損壊罪をトランプ周辺に適用して貰えないものか。