2016年8月16日火曜日

実況と録画

オリンピックに甲子園に、連日テレビの前に釘付けになっている。スポーツ中継と言えば実況に越したことはないが、オリンピックのように複数競技が同時に行われたり、現地との時差があったりする場合には一部が録画での放送になることはやむを得ない。この先どうなるか分からない期待と不安でハラハラドキドキしながら見るのと、結果が分かって見るのとでは雲泥の差があるが、どうしても録画が避けられない以上なんらかの工夫がないものだろうか。
録画放送を見ると全て実況での放送がベースになっている。アナウンサーも解説者も生で試合や競技を見て、時に絶叫したり時に落胆したり。臨場感を保つのが目的かも知れないが、これではどうしても実況放送に敵わない。結果が分かって放送する録画だからこそ出来る付加価値があると思うのだ。
例えば試合の流れを変えた場面をクローズアップするような伝え方。スーパープレーだけをかき集めたハイライトシーンのような細切れのものでなく、それと実況との中間で両方の良い点を兼ね備えたやり方があるはずだ。音声は実況放送にオーバーラップさせて専門家の事後的分析を加味した解説を重ね、選手の心理を想像したり、選手の立ち位置や姿勢の微妙な変化に注目したり、大事な場面でのディテール、例えば球の回転とか選手の足の動きをスローモーションで見せたり、そんな分析も交えた録画放送なら素人だけでなく将来を目指す若い選手にも参考になると思うのだ。
実はこの事は囲碁将棋の放送に関して普段感じている事だ。NHKのトーナメントは録画なのに恰も実況のように放送されている。録画を前提に、過去の類似型の紹介や勝負所で別の手を選んでいたらどうなっていたかなどを掘り下げて解説してくれるともっと勉強になるのだが。

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