トランプ大統領のつぶやきや、財務長官の発言などで外国為替相場が大きく揺れ動く。先週末もドル相場は1ドル=113円を越すドル高に振れ、日経平均は円安を好感したか500円近く値を上げた。1日で0.5%以上為替が変動した日の数は就任前の2倍になったそうだ。新大統領が何をやるのか分からない不安が過敏な変動を生んでいるようだ。
ところで1ドル=何円、という時これを「円相場」と呼ぶのは如何なものか。さらにおかしいのはグラフを書くとき縦軸の数値の大小を逆に目盛ったり、1ドル=111円が1ドル=113円になった時、前日比を「-2円」と表記する事だ。円が安くなった事をもって「マイナス」を付けているのだろうが、111から113への変化はどう考えても「プラス」だろう。
1ドル=何円、というのはドルの値段を言っているのだから「ドル相場」というのが正しい。どうしても「円相場」と言いたいのなら1円がどの程度の価値を持っているかを表現しなければならない。価値の基準として世界の基軸通貨であるドルで測るのはまあよしとしよう。
その方法で表記しなおすと、1ドル=100円から1ドル=120円への変化は(1円の価値は小さく表記が煩わしいから100円単位で表記する)100円=1ドルから100円=0.833ドルへの変化と表現できる。もし1ドル=80円になったら100円=1.25ドルだ。こちらの表記であれば素直に円が安くなった、高くなったを実感できる。
そもそもリンゴの相場を言うときリンゴ1個が何円するかで表現するのが当たり前で、100円で1個買えたリンゴが100円で1.2個買えるようになったからリンゴが安くなったんだ、などと言うのはおかしいではないか。円相場だけはそんな変な表現をしているのは何故だろう。
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