連日新型コロナウィルスが報道される。感染者数は増える一方で残念ながら死者も出た。この騒ぎが一体どういう形で収束するのか心配でならない。SARSもMERSも当初は新型コロナウィルスだったのだろうが、いつから名前が定着したのか。両者とも後ろのRSは呼吸器症候群を意味する。今回のはBURSとでもすればよかったのか、COVID-19は定着しそうにない。
コロナウィルスの記事に隠れるように、イランで欧米との協調路線を取るロウハニ大統領の派閥が少数派になりつつあるという記事があった。中東では事態が小康状態を保っているのか、きな臭いニュースはあまり聞こえてこないし、ガソリン価格も落ち着いているが、予断は許さない。
中東における欧米諸国の行動を見ていると、彼らが今でも中東やアジアを植民地だと勘違いしているのではないかと思えて来る。かつて植民地を広げる時、彼らは未開の地にキリスト教を広めるのだと標榜していた。そして今彼らが標榜するのは民主主義という大義名分だ。だから独裁者フセイン大統領は殺されて然るべきだった。だがそれが単なる口実に過ぎないのは、およそ民主的とは言い難いサウジアラビアにはなんら干渉しないのを見ても分かる。要するに自分らの利益に沿うか沿わないか、それだけではないか。
欧米人が中東を含むアジアを如何に蔑視しているかは、映画を見ても分かる。アカデミー賞を取ったアルゴやミッドナイト・エクスプレスなど、どう見てもイランやトルコを馬鹿にしている。オペラの蝶々夫人では貞淑な日本人女性が娼婦扱いされているのがあまりに不愉快で途中で見るのを止めてしまった。欧米人の根底にある過信とこの差別意識がなくならないと中東に平和は訪れないのではないだろうか。
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