2020年2月4日火曜日

マスク


何日かぶりに東京都心に出てあまりに多くの人がマスクを着用している事に驚いた。私の住む埼玉の田舎町では想像できない光景だった。五割とまではいかないがどう見ても三割以上の人がマスクをしている。地下鉄のホームで電車を待っていると後ろの方で大声で話す中国語が聞こえてきた。振り返るとそこには家族連れがいて、大人はマスクをしているが子供はしていない。無防備な私はおもむろに場所を変え、難を避けた。

中国ではマスクが品薄となり様々な騒動になっているらしい。買い求める客が何時間も列をなしているとか、売り惜しみをする店と客との間で喧嘩になったとか。マスクがなければハンカチやタオルで口を覆えばいいではないかと思うのに。繊維の質や目の粗さがマスク特有のもので代替が効かないという話を聞いた事がない。タオルを顔に巻いて後ろで結んだ姿を想像すると、まあ恰好はあまり良くないがそれでも何時間も並んだり、ましてや喧嘩をするよりはましだろう。

ワイドショーでは警官がバス車内でマスクをしていない女性を降りるよう勧告している場面も報道された。あの時女性がバッグからハンカチを取り出して顔に巻き付け口元を覆ったらあの警官はどうしただろうか。
中国の後進性を思わせるシーンもあった。武漢の雀荘で警官が雀卓をハンマーで壊すシーンである。ウィルスの拡散を防ぐため、人が集まるのを極力なくそうと、麻雀に興じる人達を解散させるのはまだ良いとして、備品を破壊するのはやり過ぎだろう。権力と民衆の関係はその地の民度の成熟さを表す。同じことがもし日本で起きたら、行き過ぎた公権力の行為を罰する法律はあるのだろうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿