2024年12月24日火曜日

この一年

 元日早々能登半島での大地震という驚きから始まった一年だった。普段会えない家族が集まって水入らずの団欒を過ごす筈だったろうに、愛する家族を亡くした悲しみは如何ばかりか、被災者の方々のお嘆きを思うと言葉もない。

世界を見渡すと戦争は一向に収まる気配を見せず、各地で現れた新しい指導者達は多くが型破りな個性派で先行きは予断を許さない。

年の瀬になって、賀状欠礼の喪中葉書が何枚かやって来る。その殆どがご両親を亡くしたとのお知らせだが、中に長男を亡くしたとの葉書があった。34歳、クモ膜下出血だったとある。32年前アメリカで知り合い、当時は家族ぐるみの付き合いをしていたのでまだ幼かったその子の姿が記憶に微かに残っている。我が子に先立たれる以上の悲しみがあろうか。

そんな中お陰様で当方、年末に近所で火事があった以外特に大きな事故もなく、大過なく過ごせた事を感謝する気持ちで一杯だ。そして個人的には何と言ってもこの連載からいくつかを抜粋して「トライアングル」として出版出来た事は最高の幸せだった。20077月に連載を始めて八百余編から百数十編を選ぶ作業も楽しかったが、出来上がった本を手にした時の喜びは格別だった。かつて勤務した会社のOBや同窓生やテニス仲間など、多くの知り合いにご購入頂き、有難い事に沢山の好評を頂いた。今井書店など地元の書店にも並んでいると思いますので、是非一度手に取って頂ければと思います。そしてご意見、ご感想を当社編集部までお寄せ頂けたらこれに勝る喜びはありません。お寄せ頂いたご意見には可能な限りご返事を差し上げたいと思います。

年末31日はお休みし、年明けの7日から再開致します。皆様、良い年をお迎え下さい。新しい年、全ての皆様に沢山の幸福が訪れますように!

 

2024年12月17日火曜日

テレビ

 私はひょっとしたら結構テレビ人間かも知れない。可成りの時間をテレビ視聴に当てている気がする。もっともその大部分は録画したもので、リアルタイムで放送中の番組を視るのは定時のニュースや天気予報しかないが。

最近は朝のモーニングショーも殆ど視る事がなくなった。芸能人の訃報が入った時など、その人の生い立ちから経歴・裏話などを延々と何十分も放送されると辟易してしまう。死因や死亡状況ならいくらかニュースバリューもあるのだろうが、過去の映像を流し続けるのは取材努力を怠っているとしか思えない。

日本のニュース番組が面白くないので、NHKの「国際報道2024」や「キャッチ世界のトップニュース」など海外のニュース番組を録画して視ているが、ここでも日本のテレビ業界の取材姿勢に疑問を感じる。先日ドイツのZDFがフィリピンはマニラの港湾での大火災を報じていた。そんな事件があった事を日本のテレビ局は報じたのだろうか、少なくとも私は視なかった。日本の近くで起きた事件をドイツの放送局に教えてもらうなんて恥ずかしくないか。彼等は港湾火災が世界物流に与える影響を考慮し、国民に知らせるべきだとしてニュースとして取り上げたのだろうが、日本では芸能ニュースやグルメ情報の方が国民の関心が高いとでも思っているらしい。

それ以外でも日本のニュースは海外から買ってきた映像を流しているだけのような気もする。北朝鮮がウクライナへ派兵した件では、その話題になる度に兵士が一列に並んで物品の供与を受けている映像が数週間に渡って何十回も使い回しされた。こうした怠慢が原因で大手メディアはSNSに取って代わられるようとしている。テレビ業界人よ、国民を馬鹿にするな、と声を大にして言いたい。

 

2024年12月10日火曜日

ウソ

 「103万円の壁」という言葉を聞いた時、低所得者の働き控えを解消する事が目的の政策だと思った。だからそれを実行すると78兆円もの税収が失われると聞いてウソだろうと思った。年収が103万円から178万円の人達からそんなに多くの税金を搾り取れる筈がないからだ。よく聞くと高額所得者の所得控除も引き上げるからそちらの減税効果の方が大きいようだ。

国民民主党はあたかも低所得者の味方のような言い方をしているが、この政策の受益者は低所得者ではなく高額所得者であり、もし税収減の影響で地方行政のサービス低下が起きたら低所得者はむしろ被害者になってしまう。「103万円の壁」なんてウソっぽい言葉に惑わされてはならない。働き控えを解消するなら低所得者の税率を5%から0%に下げれば良いだけだ。

気候変動の報道にもウソを感じてしまう。世界の平均気温が産業革命前から1.5度上がるかどうかが議論されている。世界の平均気温って何だ。世界には暑い所もあれば寒い所もある。それらの数値を全て足して割って平均を出したのだろうか。産業革命前とは1850年から1900年くらいの事を言っているらしいが、その時代に世界各地で気温が測られていたのか。21世紀の今になっても、日々の気象情報で最高気温、最低気温には言及されても平均気温に言及された事がない。日本一国の平均気温すら話題にならないのに、どうして世界の平均気温が分かるのだろう。

各国が発表している温室効果ガスの排出量や、カーボンクレジットの対象となる植林による炭酸ガス吸収にもウソがあるらしい事はNHKでも言っていた。

一定の仮定の元に計算した数値やシミュレーションは都合の良いように書き換えられ得る事を忘れないようにしたい。

 

2024年12月5日木曜日

同級生

 同級生とは有り難いものです。

出雲高校21期の同級生青山(旧姓岸)恵子さんhttps://www.keikoaoyamawphp.aoiblog.online/

のお誘いを受けて、ご自宅を伺いし、ご主人の青山明さん
http://www.saturn.dti.ne.jp/~machida/akira.htm

と同じく同級生の熱田修二君
https://www.youtube.com/watch?v=p-wAf5L9Ia0

と共に4人で飲む機会を得ました。
青山さんのお宅には何度かお邪魔しているのですが、その目的の一つが、グランドピアノを弾かせて貰う事。この日もこの三人を前に大胆にも我が自慢の下手くそピアノを弾いちゃいました。でもお酒が入っていたせいか、全くダメ。4小節弾いたくらいでダウン。いや、これはお酒のせいじゃない。その証拠に家に帰ってから自宅の安物電子ピアノを弾いたらちゃんとできたもの。やはり大物三人を前にしてプレッシャーがきつすぎたかな。
熱田君は即興で軽いピアノを弾いてくれました。



2024年12月3日火曜日

日米の違い

 アメリカでは来るトランプ政権での閣僚人事がどんどん発表され、その殆どが国会議員ではなくてあまり政治経験のなさそうな人達が選ばれている。日本では憲法第68条で大臣の過半数は国会議員の中から選ばれなければならないとされているが、アメリカにはそんな規定はないのだろうか。ウィキペディアの解説を見るとGHQの憲法草案にもそうした規定はないようだから、日本独特の考えかも知れない。

選挙のあるべき姿についても日米では大きな違いがあるようだ。先の大統領選挙では両候補とも湯水のようにお金を使って選挙戦を戦っていた。一方、日本では候補者がPR会社に選挙広報の手伝いをしてもらって正当な対価を支払っただけで、公職選挙法違反の疑いを掛けられる。その保護法益はお金を持っている人が有利にならないように、選挙が万人に公平に門戸を開かれているように、という事らしいが、現実に目をやると日本では二世三世の世襲議員が議場に溢れているというのに、カネに糸目をつけないアメリカではシングルマザーに育てられ決して豊かではなかったカマラ・ハリスが大統領候補にまでなっている。どこかおかしくないか。

公職選挙法の分かりにくさが元凶であると私は思う。素人目には罠かと思えるような規定が沢山あって、それが「選挙は怖い」というイメージを生み、政治への門を閉ざしているとしか思えない。告示前なら選挙コンサルタントにいくらお金を払っても良いというのも不思議な規定だ。アウトとセーフの境を曖昧にして、既得権益グループの恣意的判断で新規参入を拒んでいる、と見えなくもない。

現職の立場を利用して公務と選挙運動を混同した小池氏の方がずっと罪が重いように思えてならないのだが、こちらは報道すらされない。