2025年5月13日火曜日

 ひさしぶりに春が来たような気がする。

ここ数年季節の二極化が進んで、冬からいきなり夏になったり、厳しい残暑がようやく終わったと思ったらすぐさま炬燵が欲しくなるような気候だった。だがここ一か月くらいは暑さも寒さもそこそこで、半袖だと少し肌寒いが薄い長袖が一枚あれば十分という感じ。テニスをしても半袖半ズボンの人と長袖長ズボンの人が混在している。寒がりか暑がりかで着る物が変わるのが春というものだ。朝夕は適度に冷えて、お風呂が有難かったり、冷やした大吟醸が美味しかったり、春を満喫している。こんな気候がずっと続けば良いのにと思う日々である。

この連休は皆様如何お過ごしたでしょうか。私には一つ嬉しい事があった。それはこの「トライアングル」に関してである。

去年七月この連載の中から数編を選んで一冊の本として出版して頂いた。付き合いの古い人達には同窓生やらテニス仲間やらかなりの人達にご購入頂いたが、付き合いの浅い人達にはそうもいかず、去年夏から始めたミニテニスの仲間には回し読みをして貰っていた。そもそも自分が作った作品、本であれCDであれ詩集であれ、それらを他人に鑑賞をお願いするのは結構勇気の要る事である。その人の時間を奪う事でもあるし、何らかの感想を強要している感じもある。尤も今回の「トライアングル」はそれなりの自信もあって、屹度それなりに面白く読めて、暇潰しにはなる筈だと思っていたが、回し読みの終わった内の一人が「買いたい」と言ってくれたのだ。

本を読み終わって、それを手元に置いておきたいと思ってくれる事以上に著者として嬉しい事はない。最高の賛辞と受け止めた。幸い数冊手元に残っているので、次の練習日に持参しようと思う。著者のサインは要るかどうか、万年筆も忍ばせて。

0 件のコメント:

コメントを投稿