2016年1月19日火曜日

ヒラリー

米大統領選挙、民主党の指名争いはヒラリー・クリントンで決まりかと思っていたが、バーニー・サンダース氏の追い上げで予断を許さない状況のようだ。「ヒラリー危うし」の感を持ったのは彼女の演説が今いち面白みにかけるからだ。
彼女がもし当選するとかつてのレーガン大統領に次ぐ高齢となる。その事は当然本人も周囲も意識しているのだろう、演説で彼女はこう言った。「確かに私は候補者の中で最も若いという訳ではない。だがもし私が当選したら、最も若い女性大統領になるだろう。」
おなじく高齢を危惧されたレーガンの対応は格好良かった。彼は対立候補との討論会で相手が年齢を争点にしようとした時、機先を制するかのように「いや、年齢は問題にならないと思う。たとえ貴方が若く経験が浅く政治的に未熟であるとしても私はそれを問題にしようとは思わない。」とやり込めた。それに対してヒラリーは若さに価値がある事を認めている。それでは負けを認めたようなものではないか。
また彼女はこんな発言もしている。「当選者がホワイト・ハウスに入るときは新大統領として意気盛んだが、中で苦労を重ねると次第に白髪が増えてくる。だが私にそんな心配は要らない。もう何年も髪を染めているから。」確かにオバマ大統領の頭に白髪が目立ち始めた。でも仲間を揶揄するような発言に私はユーモアを感じない。
彼女に関する小話の方が彼女らしくてずっと面白い。
夫であるビル・クリントンと二人で故郷に帰ってあるレストランに入るとかつての恋人がウェイターをやっていた。ビルが言う「どうだい、ヒラリー。もし彼と結婚していたら今頃君はウェイターの妻だぜ。」それに対してヒラリー曰く「何言っているの。もし彼と結婚していたら今頃彼が大統領になってるわ。」

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