2016年4月19日火曜日

皆様色々な会に入っておられることかと思う。県人会であったりテニスの同好会であったり。会費は年間数千円のものから様々だろうが、中で特に会費の高い会は何だろう。サラリーマンの中では特別な高級取りでなくとも年間数百万円も会費を払っている会がある。しかもそれからの脱退は許されない。生まれた時から入会を義務付けられ、余程の事がない限り死ぬまで会員であり続けなければならない。その会は国家という名前で、その会費は通常税と呼ばれる。
勿論会費が高いだけあって国家は様々な便益を会員である国民に与えてくれる。何より生活の安全を確保してくれるし、生活を快適にするためのインフラや教育などの社会システムを提供してくれる。こうした便益が会費に見合っていると多くの人が思っていれば良いが、そのバランスが崩れ会費に見合っただけの便益が提供されないと皆が感じると、会の運営担当者を交代させようと、政権交代や激しい時には革命が起きる。
会の運営者である政府首脳がタックスヘイブンに逃れ、会費の支払いを避けようとするのは自己否定に等しい。法人がタックスヘイブンに逃れたい気持ちは分からなくもないが、会費を払いたくないのなら、便益は諦めるべきだ。タダ乗りはいただけない。

本来なら各国が出来るだけ安い会費で最大の便益を提供すべく競争すべきなのだ。現在は言葉の壁に守られて国家は安穏としているが、人工知能による自動翻訳で言葉の壁が取り除かれて、国民が自由に自分の住みたい国へ移動を始めたら国家は真剣に会費当りの便益最大化を考えるのではないか。夏涼しくて冬暖かく治安も良いカリフォルニアのように好条件の場所はやはり会費が高くなるのだろうなあ。でもそうやって需要と供給の関係で税率が決まるなんて面白いと思うのですが。

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