トランプ発言によって急にニュースの主役に躍り出たエルサレム。テレビに映し出される風景が数週間前に見たばかりのものであるのは感慨深い。
城壁の向こうに金色のドームがあってその回りを石造りの建物が囲んでいる様子は、オリーブ山からエルサレムの旧市街を望んだ風景だ。良く見ると城壁の手前には四角い石棺が沢山並んでいるのが分かる。小さな谷を挟んでオリーブ山に到る斜面にも石棺は並んでいて、これはずっと昔からのユダヤ人墓地なのだそうだ。起源を聞くと西暦七十年にエルサレムがローマ軍によって占領され、旧市街内部にユダヤ人の墓地を建設することが許されなくなってからの事だとか。以来、この地を支配する者が変わっても、墓地は荒らされる事無く存続し続けたと現地ガイドは説明した。二千年近く墓地であり続けるなんて、疑い深い私はにわかには信じられず、機会があればより詳しく調べたいと思った。
ニュースに出てくる地図にもいろいろ面白い事がある。エルサレムの旧市街は四つの地区に分かれている。といっても特別な壁などがあるわけではなく、イエスが十字架を背負って歩いたと伝えられるヴォア・ドロローサは殆どがイスラム地区にあるのだが。四つの地区についてイスラム地区、ユダヤ人地区、キリスト教地区まではテレビで報じられるが、残る一つについては特に言及される事がない。それはアルメニア地区だ。イスラエルに関する本を読むとアルメニアという言葉が良く出てくる。これについても研究課題。
イスラエル全体を表す地図も報道協定のようなものがあるのか、ゴラン高原の扱いは一律にイスラエルともパレスチナ自治区とも違う色で塗られている。日本の報道機関はイスラエルの主張を認めていないようだ。アメリカの報道はどうなのだろうか。
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