2017年12月19日火曜日

誤訳

前回のユダヤ人墓地の話はエルサレムから次の目的地へ向かうバスの中で聞いた。エルサレムについての質問に対する返答だった。同行していた日本人ガイドが最初は「1780年以降作られた墓地だ」というのでその時にどんなエポックメイキングな事件があったのだろうかと再質問したのに対して「70年の間違いでした」と言う。どうすれば701780を間違えられるのか呆れてしまった。
今回のパック旅行は添乗員と現地ガイドの他に通訳係りとして現地に住む日本人ガイドがついた。この日本人ガイドの英語力がひどかった。しょっちゅう誤訳するし、数字は特に苦手のようだった。現地ガイドが153と言ったのを135と訳したり、岩のドームが建設されたのが618年だと訳したのは驚いた。いくらなんでもヒジュラより前のはずがない。現地ガイドに直接確認すると691年と言ったとの事。
この日本人ガイド、大学を卒業してしばらく世界各地を旅行している内にユダヤ人の優秀さに感銘し、親の反対を押し切ってイスラエルのキブツのボランティアに身を投じた。そこで知り合ったユダヤ人男性と結婚し今はもう兵役も終えた子がいるとか。女性の身ながらその勇敢な生き方には敬服する面もあるが通訳ガイドとしては疑問符を持たざるを得なかった。おそらく家庭ではヘブライ語で会話しているのだろう。現地ガイドとの間でも英語よりヘブライ語で話している事が多かった。
さて701780の間違い。後で考えると彼女の犯した最も合理的な間違いである事に気づいた。私の推理では恐らく現地ガイドは西暦70年を70AD、つまりセブンティ・エイディと言ったのだろう。それを彼女はセブンティーン・エイティと聞き間違えたのだ。彼女に歴史の知識があったら防げただろうに。

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