2018年3月6日火曜日

体力差

平昌オリンピック後半、女子のマススタートの金メダルとカーリングの銅メダルには興奮した。前回、カーリングを男女同じ土俵で競わせたらどうかと書いたが、その後テレビのワイドショーなどで報道されるのを見るとカーリングの選手も筋力トレーニングが重要なメニューになっているらしい。スイープする時に筋力を必要とするのだろう。だとするとやっぱり男女が同じ土俵は難しいのだろうか。
だがちょっと待て、体力の差がどれほど勝敗に影響するものなのか。スケートのマススタートを見ると、高木菜那選手とオランダの選手の体力差は歴然としている。その差は下手をすると男女間の差くらいあるのではないかと思われた。それだけの差を高木選手は戦略と戦術で克服して見せた。カーリングなら戦略と戦術が勝敗を左右する割合がもっと大きいはずだ。確かにスイープに体力を必要とするだろうが、石を手放す時の微妙な匙加減はむしろ女性の方が得意なのではないか。私としては是非カーリング男子の優勝チームと女子の優勝チームで戦ってみて欲しかった。決して一方的な結果になる事はないと思う。
そもそもスポーツにおいて体力差がものを言うのはある程度やむを得ない事なのだが、単純な体力差だけで勝負が決するのでは味気ない。いかに知略でその差を克服するかという点にスポーツの醍醐味があると思う。相撲は今でも小兵が大きな力士を負かすシーンがあるし、柔道もかつては体重別に分かれてはいなかった。ボクシングは流石に体力差を覆すほど知略に活躍の場が残されていないようだ。ひょっとしたら日本発祥のスポーツには知略が活躍する余地をたくさん残しているようなそんな特徴があるのではないかと思うのは単なる身びいきなのだろうか。

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