2018年7月10日火曜日

貿易戦争


米中の貿易戦争の先行きが心配だ。新聞記事の一部は次のように書いている。「中国は(中略)大豆や豚肉などの米産品への報復関税を発動させると表明してきた。トランプ大統領は既に、輸入鉄鋼やアルミニウム、太陽光バネル、洗濯機への関税を導入している。」

常識と照らし合わせると何かおかしい。長い間、先進国が後進国に対して工業製品を輸出し、後進国が先進国に農産物を輸出するというのが一般的だと思っていたが、実態はそうでもないようだ。まさか米国に比べて中国の方が先進国であるという訳ではなかろうに。

米国と中国の経済というと1992年を思い出す。その頃約一年半の米国生活を終えて日本に帰る頃だった。お世話になった大学の先生の所にお別れの挨拶に行った時「今、中国の経済が凄いみたいだね」と言われたのが鮮明に記憶に残る。「中国 改革解放」というキーワードでネットを検索すると「1992年以降、再び改革開放が推し進められ、経済成長は一気に加速した。」との記述に出くわす。1992年はまさに中国経済が離陸する時期だったのだ。丁度同じ頃、巷では「ニューヨークダウが3000ドルを突破した。凄いなあ」という声が聞こえた。そのダウは今や24000ドル以上にまで上がった。
1992年と比べて中国のGDPは百六十倍になった。米国の株価は八倍になった。一方日本はGDPも株価も停滞したままだ。ジャパンアズNo1などとおだてられていい気になっている内に、一人当たりGDPでは世界25位にまで後退した。マカオ、シンガポール、香港は日本より遥かに豊かな国になった。そんな借金まみれの貧乏国が北の非核化費用まで負担させられようとしている。それでいいのか。日本はいつ目覚めるのだろう。

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