2018年7月3日火曜日

サッカー

W杯予選リーグの最終戦対ポーランド戦を見ていて我が目を疑った。負けているにも拘わらず日本チームが戦う意思を見せずボールを廻し始めたからだ。勝っていて勝ち逃げを目指すならともかく、負ける事が分かっていて戦いを放棄するような行為はサムライの名を辱めるものと思われた。
案の定、翌日にはネットやメディアで批判と容認の賛否両論が溢れた。苦渋の決断をした西野監督も「こういう場所(16強)に来たにもかかわらず、素直に喜べない状況をつくってしまったのは申し訳なかった。」と語ったらしい。海外メディアの「フェアプレーをないがしろにしてフェアプレーポイントで勝ち上がるとは、何という皮肉だろう。」という批判が誠に当を得たもののように思えた。
私の第一感は「お金を払って試合を見に来ている観客の人に失礼だろう」という思いだった。試合の醍醐味は選手が全力で戦う事にあり、全力で戦うとはリスクを冒してでもよりよい結果を目指す姿勢にあると思う。対セルビア戦の乾選手にそれを感じた。本田選手による同点ゴールをアシストした乾選手だが、本田選手に出したパスはゴールラインを割る寸前に蹴ったボールだった。そのボールはセルビアの選手に当たっていたので、見逃せばコーナーキックになって、態勢を整えての攻撃につながる可能性もあった。乾選手は敢えてリスクを冒してボールを中に蹴り込み、本田選手の同点ゴールを生んだ。素晴らしい判断だった。
観客や海外メディアのブーイングを受けてまで勝ち取った決勝トーナメント進出。苦渋の決断が正当化されるのは結果を出すしかない。決勝トーナメントを勝ち上がる事だ。優勝の二文字こそが全てを正当化する。間違っても一回戦敗退という事のないように。強敵ベルギー相手ではあるが。

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