2018年12月18日火曜日

気の遠くなる話


ゴーン氏を初めとする欧米の企業経営者達の強欲さにはうんざりする。数百億の報酬を得てなおも飽きる所がない。百億とは気の遠くなるような金額だが、世の中を見渡せばマイクロソフトのビル・ゲイツ氏とかアマゾンのジェフ・ベゾス氏のように兆を超える資産を持つ人もいる。そう思った時ゴーン氏の拘りを理解したような気がした。数字の桁を万単位で下げて見ると、百億は百万、兆は億だ。世の中に億以上の貯金を持つ人が沢山いるのを知ると、百万程度の貯えでは安心できまい。

時間と空間でも気の遠くなるような話が新聞の片隅にあった。41年前に打ち上げられたボイジャー2号が太陽圏を離れたと。太陽圏とは太陽風の届く範囲を言うらしい。その外の太陽の引力が及ぶ範囲を太陽系と呼び、同機が太陽系を脱出するのは3万年先だとか。人類が歴史を刻み始めてから凡そ3千年としてもその十倍だ。気の遠くなる話だが、その頃の人類が同機の事を覚えていてくれればいいが。

それでも太陽系は宇宙のほんの一部に過ぎない。それだけ広大な宇宙、そこに人間以外の知的高等生物が存在しないはずがない。それがどうして地球と接触しないのか。「銃・病原菌・鉄」で優れた文明史観を披露したジャレド・ダイヤモンド博士の推理はこうだ。「地球以外に知的高等生物は必ずいる。彼らが地球に接触しないのはそうなる前に絶滅しているからだ。知性の必然的成果として彼らは大量破壊兵器を造り出しているに違いない。それによって、外の生命と接触する技術・能力を得る前に自滅しているのである。」

彼の予想では人類の絶滅は2045年頃ではないかと。出来ればそんな大悲劇に立ち会いたくはないものだが、意外に長生きしたりしてひょっとするとなどと考えるとまた気が遠くなる。

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