2019年2月12日火曜日

パーセント


「パーセント」(以下%)の「パー」は「・・・につき」で「セント」は「百」だから、直訳すれば「百につき」の意味になる。釈迦に説法だが、消費税八%とは百円の消費につき八円の消費税、日銀が目指す二%のインフレ率とは物価を対前年比で百円につき二円上げたいという事だ。%の数字も一桁程度なら直感的に理解できるのだが・・・。

政治的混乱が続く南米のベネズエラではインフレ率が170万%になったという。百%上昇なら二倍になる事だし、二百%上昇なら三倍になる事だ。要するにX%上昇とは「1+X/100」倍になる事を意味するから、これに当てはめるとベネズエラの物価は一年間で17001倍になったという事なのだろうか。おそらく最後の1は誤差範囲だろうから、凡そ一万七千倍になったと言う事なのだろう。

「率」という言葉を使うから「パーセント」という目盛りで表現したいのだろうが、ここまで来ると表現方法を見直した方が良いではないか。第一次世界大戦後のドイツのインフレでは物価が384億倍になったとも1兆倍になったとも言われる。もし1兆倍ならパーセントに拘れば百兆%のインフレだった、という事になる。パーセント表示に拘るのは数字を大きくして驚かせたいという意図でもあるのだろうか。
昔は五%程度あった普通預金の金利も最近は0.001%などと馬鹿にしたような数字になっている。こうなると百を基準にしても直感的に理解できないので、一円の利子を貰うために十万円の預金が必要だと考えた方が分かりやすい。一千万円の預金があっても一回の引落とし手数料(百円)で利子は飛んでしまう。こちらのパーセント表示は兎にも角にもちゃんと利子をつけてますよというアリバイに使われているような気がする。

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