2020年11月17日火曜日

 

恐らく殆どの人が毎朝鏡を見て自分の姿形でおかしな所がないか確認して修正している事だろう。私も寝ぐせと鼻毛のチェックくらいはしている。中にはより見栄えを良くするため加筆修正を加える人だっているはずだ。外見も勿論大切だが、しかし人間の真価を測る物指しとしてはその言動の方が遥かに重要だと思うのに、自分の言動を映す鏡を見ない人がいるのはどうしてだろう。

ユーチューブでより多くの閲覧を得るために奇行を繰り返す人がいるようだが、その人は行動の鏡に自分を映した事がないに違いない。一度でも鏡に映る我が身を見たら、あたかも鼻毛が伸び放題の自分の姿を見るようで激しい自己嫌悪に苛まれるだろうに。負けを認めないアメリカのトランプ大統領に対し、バイデン氏は「恥ずかしい」とコメントした。バイデン氏は心の鏡を持っているが、トランプ大統領は持っていないという事だろうか。

しかし、本当に自分の言動を外からチェックしようと思ったら鏡だけでは足りない。父が私に良く言っていた。「良く覚えておけよ。お前の悪い所はお前の背中に書いてあるぞ。」自分の言動をチェックしようと鏡を入念に覗いても自分の後ろは見えない。そして廻りの人達にはその背中が良く見える。自分の欠点や直すべき点はそういうものなのだ。

反省した積り、でもその反省が鏡で前だけを見たものになってないか。本当の反省とは、周りの人が自分の背中に書いてある悪い点を見て示した反応を良く観察する事なのだ。そして、率直に諫言してくれる信頼できる友人と諫言を受け入れる素直で謙虚な気持ちが必要だ。

トランプ大統領は合わせ鏡で自分の背中を見る事が出来るだろうか。気に入らない部下をすぐ解任したり、あれだけ肥満だと難しいかも知れない。

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