2020年12月22日火曜日

不要不急

 今年四月にも同じ表題で書いた。不要不急の外出を控えろ、不要不急の活動をするな、と言われ続けた一年だった。だがそれを言う政治家達は言葉だけで、あまり真剣にそうは感じていないようだ。

世論の反発が表面化するまで派閥の忘年会を予定していたり、それより何より来年度の予算編成にそれを感じる。来年度一般会計の歳出総額は過去最大の106兆円台半ばになるそうだ。このコロナ禍の中、一般会計は不要不急なものは後回しにして出来るだけ絞り、コロナ対策に備えようという気持ちはないのだろうか。

世の中全てがコロナシフトする中、予算だってコロナシフトして然るべきだろう。全ての予算案に対してコロナ対策とどちらが大切かの基準に照らして、コロナ対策に関係のない費用については一律二割削減を目指せ、くらいの号令が掛かってもおかしくないと思うのにそうした形跡は全く見られない。

106兆円の中味を精査する時間も能力もないが、テレビや新聞の報道を見ると公立小学校の一学級あたりの児童数を40人から35人に引き下げるのが目玉の一つらしい。確かに小学校の先生も大変だろうが、コロナ病棟で悪戦苦闘する看護師さん達はもっと大変だ。不要不急とは言わないまでもコロナが過ぎ去るまで待てないものか。

民間経済が大変な時は財政出動によって経済を回すのはケインズ経済学の説くところだが、しかしそれでも一定の財政規律は必要だと思う。危機に備えるためにも民間経済が元気な時は財政は緊縮すべきはず。だがバブル期には大人しくして借金返済に励むべき財政が民間と一緒に浮かれて豪華な庁舎の建設に走った。こんな事で本当に大丈夫なのだろうか。

MMT(現代貨幣理論)などという無責任な学説に惑わされてはいけないと思う。

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