2021年1月5日火曜日

ウソと真実

 あけましておめでとうございます。今年も当新聞並びに当コラムをご愛顧お願いいたします。

今年の初詣は家族や身近な人達の幸せを願うと共に、コロナの収束を願って手を合わせた方が沢山いらっしゃる事だろう。全国民がこれほど一つの同じ事を願ったのは初めてではないだろうか。年賀状にもコロナ収束を願う記述が多かった中に、ソルジェニーツィンの風刺小話だとして左記の文を紹介した一枚があった。

・我々は彼らのウソを知っている

・彼らも彼ら自身がウソをついていることを知っている

・彼らは我々が彼らのウソを知っていることを知っている

・我々も知っている 彼らは我々が彼らのウソを知ることを知っていることを

・それでも彼らはウソをつき続ける

ソ連共産党幹部の腐敗を揶揄したと思われる小話を敢えて年賀状に引用したのは、年末の「桜を見る会」を巡る一連の騒動に義憤を感じての事と推察する。

不起訴になって安倍さんの心は晴れたのだろうか。収支報告書不記載の罪は一応そういう事として、有権者への利益供与・買収は立件対象にならないのだろうか。かつて有権者にウチワを配っただけで大問題になった人もいた。今回は一人数千円の利益供与が行われているのに買収のバの字も出て来ない。それがクリアされたら安倍さんは安堵するのか。安倍さんの心はどうすれば綺麗に晴れ渡るのだろう。

リンカーン大統領は知っている。「彩色写真で見る世界の歴史」という本に肖像写真と共にリンカーン大統領の言葉が載っていた。当時の陸軍長官に当てたものだというその言葉は

「ほとんどの場合、中傷に対する最高の弁明は真実です。」

ウソと真実、ソ連とアメリカの政治家にまつわる二つの小話は安倍さんの耳にはどう響くのだろうか。

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