石原慎太郎氏の死を告げるネット記事を見て首を傾げた。そこには石原四兄弟が一列に並んだ写真と共に、四人それぞれのコメントが掲載され、長男の伸晃氏のコメントは以下の通りだった。「(前略)父・石原慎太郎が本日の午前に急逝いたしました。89歳。数えで90歳であります。膵臓がんを(後略)」二月一日現在で満年齢と数え年が一つしか違わないという事は一月生まれだったのか、と同じく一月生まれの私は親近感を持った。
ところが調べてみると石原氏は昭和7年9月30日生まれ、数えは91歳だ。自分の親の年を間違えるとは何たる親不孝。それとも伸晃氏は数え年の仕組みをよく理解しないで、単純に満年齢に1を加えたものだと思っていたのだろうか。日本文化を愛した父を想い敢えて数え年に言及したのなら、よく勉強してからにして欲しかった。
旧弊に思える数え年だが、満年齢より適切だと思うケースが去年の全米オープンテニスであった。新進気鋭の若手の女子選手二人が優勝を争っていた。アナウンサーによると一人は19歳、もう一人は18歳だと言う。そう聞けば片方が一歳年上で結構差があるように思えるが、実際には一方は9月生まれ、片方は同じ年の11月、二か月違いでしかなく大会当時誕生日が来ていたかどうかの違いしかないのだ。数え年で言えば二人とも20歳、そう言った方が二人の関係をより的確に表現しているではないか。
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