先月の末頃、新聞の「プーチン氏露動員兵母らと懇談」という見出しが眼に入った。記事を読むと、ウクライナでの戦闘のため、ロシア軍の兵員補充として招集された動員兵の母親らとプーチン氏との懇談の様子が書かれていた。彼は「痛みを共有している」とは言いつつも、「人は必ず死ぬものだ」と述べたとか。そんな事、あんたに言われたくないよ。更に「ロシアでは年間約3万人が交通事故で死んでおり、アルコールでも同程度の死者が出ている」と語り、「重要なのはどのように生きたかだ」と言ったとか。こんな事を言う人をトップに持つ国民は可哀そうだ。
「重要なのはどのように生きたかだ」と言うのは要するに「国の為に死んで英雄になれ」と暗に言っている。そういえば似たような事を言う人がもう一人いた。ツィッター社を買収した大富豪のイーロン・マスク氏だ。彼はツィッター社の社員に対して「猛烈に働け」「死ぬ気で働け」と言い、それが出来なければ退社しろと迫った。驚いたのはそういう彼の姿勢を理解できると答えた日本人がかなりの割合でいた事だが、その人らはプーチン氏の姿勢にも理解を示すのだろうか。
二人に共通するのは自分の夢の実現のために他人も協力すべきだと言っている点だ。イーロン・マスク氏は親から財産を受け継いだ訳ではなく、彼自身が夢を追いかけ猛烈に働いて今の財産を築いたようだ。自分の夢のためなら命も懸けようが、他人の夢のためには死ねない。
だが、ツィッター社の場合は嫌なら会社を辞めればいいのだが、ロシア人はそれが出来ない。会社ならどこにも属さないプー太郎という選択肢もあるが、国の場合国籍を持たない訳にいかない。どの国にも属さずどの国からも自由である地球人という籍を国連が発行してくれないものか。
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