2022年12月6日火曜日

歴史を変える:トライアングル第795回

 中国国内でもサッカーW杯が多くの人の注目を浴びていると前回推測したが、実際その通りのようでCCTV(中国中央広播電視総台)の「スポーツ専門チャンネル」では今回のW杯の全試合を中継しているそうだ。そして「ドーハのサッカー競技場は中国企業が造った」「試合球も選手や審判のユニフォームも中国製」などと宣伝しているとか。しかし、そこで写し出される観客席の様子が波紋を呼んだ。

共産党政府は今でもゼロコロナ政策を継続し、一人でも陽性者が出たらそのビルを全面封鎖するなど厳しい行動制限を課している。ところがどうだ、テレビを見るとスタジアムに大勢の人が集まりマスクもせずに大騒ぎしているではないか。自由を縛られる事に耐えられなくなった人々がついに声を挙げた。不注意な事を書いて当局に拘束されないよう、白紙の紙を手に掲げ、多くの人がデモに集まったのだ。彼等の本音は少し前に北京の歩道橋に一人の男が吊るした横断幕に書かれていた。「不要核酸 要吃飯(PCR検査は要らない 飯が欲しい)」や「不要領袖 要選票(偉大な指導者は要らない 選挙用紙が欲しい)」等、最後には「罷免独裁国賊習近平」とも。

中国の歴史は民衆の不満が爆発した乱による王朝の交代の歴史でもある。後漢末の黄巾の乱、唐末の黄巣の乱、元末の紅巾の乱、清末の白蓮教の乱。そして今回の「白紙の乱」はまた中国の歴史を変えるのだろうか。

一方日本ではサッカー界の歴史を変えると言っている。ベスト8を目指すと言っているが、メキシコ五輪での銅メダルが話題にならないのは何故か。歴史を変えると言うのなら優勝が準優勝しかないだろう。決勝トーナメントではクロアチアを下し、ブラジル、アルゼンチンを連破して決勝で再びスペインと雌雄を決しようではないか。

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