アメリカのトランプ前大統領が起訴されていろんな事を思った。
第一に彼の国と我が国の司法制度に対する国民の意識の違い。我が国で政治家が何らかの犯罪の疑いで起訴されれば、その人に対する国民の信頼は一気に失われ下手をすれば政治家生命を失いかねない状況になるだろう。田中角栄、藤波孝生、小沢一郎など枚挙に暇がない。ところがどうだ、彼の国では起訴されたトランプ大統領の人気は却って高まっていると言うではないか。我が国の司法制度が国民から信頼されている証と考えれば素晴らしい事のようにも思えるが、一方で袴田事件を初めとする様々な冤罪も存在する事を思うと、手放しで喜んでもいられないような気がする。特に陸山会事件など、当コラム第168回でも取り上げたように、非常に不自然な検察審査会までやって、どうしても起訴するというシナリオが書かれていたようだ。検察を信頼できない国は嫌だが、検察が簡単に世論操作できる国も嫌だ。
もう一つ思ったのは、トランプ氏の不倫相手の肩書だ。「元ポルノ女優」だと言う。とても失礼な肩書だと思う。名誉棄損で訴えられたらどうするのだろう。まず「ポルノ女優」という点。確かに彼女が出演した映画が主にポルノ映画だったのかも知れない。しかし彼女自身は自分を女優であると自認し、たまたま作品に恵まれなかっただけかも知れない。あえてその点を強調する必要はないではないか。また「元」というのも気になる。彼女はもう女優の道を諦めたのだろうか。まだまだ機会があれば女優として活躍したいと思っているなら「元」は余計だ。この肩書はトランプ氏の品性の悪さを強調しようとするわざとらしさを感じる。私自身トランプ氏はどちらかと言えば嫌いだが、世論操作には負けたくない。
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