AIが発達する事による弊害で一番大きいのはウソのニュースが簡単に作れてしまう事ではないだろうか。先日もトランプ前大統領が警察に強制連行され必死に抵抗する様子の写真や、ローマ法王が高級なダウンのコートに身を包んだ写真がSNS上に公開され、それを真実と思い込んだ人達が沢山のコメントを寄せたそうだ。トランプ前大統領の顔は「何をしやがる」とでも言うようなもので、よくまあこんな写真を探して来たものだと思う。テレビニュースで「これはフェイクです」と言ってくれたから偽物だと分かったが、それがなかったら真贋を見分けるのは難しかったろう。その内テレビが言っていることすら信じられなくなったら、一体何を根拠に真贋を見分ければ良いのか。
ウクライナ戦争が始まって数か月後、ゼレンスキー大統領がギターを抱えて「レット・イット・ビー」を唄う動画がLINEで送られてきた。そのLINEグループのメンバーは本物と信じ「頑張れ」などの応援メッセージが書かれていたが、その唄がプロ顔負けにうまい事、歌い終わった後のメッセージが流ちょうなアメリカ英語で全くロシア語訛りがなかった事などからフェイク映像に違いないと私は思った。
かつてSTAP細胞なるものが出てきた時もホンマかいなと思った。ちょっと刺激を与えただけで細胞が若返るなんて神様への冒涜ではないかとさえ思った。敵国が撃ったミサイルを迎撃可能だというのも眉につばしたものだが、案の定先日Jアラートが発出された時は迎撃どころかミサイルそのものを見失う始末だった。
AI時代に一番大切なのは真贋を見分ける直観とセンスを磨く事であり、真贋の判断が難しい時は、両方の可能性を前提にどちらであっても対応できる柔軟性を身に着ける事なのだと思う。
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