2025年12月16日火曜日

定数減

定数減そんなことより物価高


新聞の投稿欄にこんな川柳が載っていた。なかなか良く出来ている。議員定数の削減と物価高対策、今の国会で取り上げられている二つのテーマを、高市首相の迷答弁「そんなことより」で結んだ。

確かに庶民感覚から言えば、議員の数が若干減ってもそれによる国庫支出の減は僅かだから、それよりは目先の物価高を何とかして欲しい。その物価高対策と言われる政策も、物価を下げる事を目的とするというより家計の支出を補助するためのバラマキで、それが円安を招き、結果更なる物価高につながりそうで甚だ心もとない。

定数削減は何人かの議員が確実に議席を失う訳だから、身を切る事である事は間違いないが、果たしてそれは本当に国民の幸福につながるのだろうか。強いてそのシナリオを考えると、定数が減って競争が激しくなり、議員候補が切磋琢磨し、選挙民の声を良く聞き、政策を勉強し、かくして国会が良くなりましたとさ、となれば良いが。そのためには国民の側もそれなりに立派じゃないといけない訳で、実際にはより特権化した地位に向け票を巡ってよりカネが幅を効かすような事態になりはしないか心配だ。

そもそも議員は選挙民の声を代表する立場にあり、国民からすれば自分等の代表を国会に送るのはある種の権利であると言っても良い。それを削減するのは別の見方をすれば国民の権利を奪う事になりはしないか。参議院では合区と言って、県の代表を送る事すら既に出来なくなっている。

国際機関での表決を見ると、どんな小さな国でも平等に一票が与えられていて、議論の最中には議場にいなかったような国が、議決の時だけやってきて票を投じるような事があるらしい。それもどうかと思うが、間接民主制において代表の在り方はもっと慎重に考えるべきだと思う。

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