2025年12月2日火曜日

安青錦

 子供の頃は相撲が大好きで、千秋楽の君が代を聞くと、ああ明日からは相撲がなくなるんだなぁと淋しくてたまらなかった。あれから半世紀以上経って、相撲界も色々変わった。

横綱が千秋楽に休場するとか、これより三役の取り組みが負け越し同士の対戦になるとか、いわゆるガチンコの勝負が多くなったという事だろうか。優勝の星も13勝以下になる事も昔はあまりなかったように思う。

久しぶりに相撲を見て、今まで気付かなかった初めての事が色々あった。

一つは力水の事。これより三役の取り組みで最初の二つ共に西側の力士が勝った。通常の取り組みと違って勝ち残りがいないから、結びの一番、東側では誰が力水をつけるのだろうと思って注意して見ていたら、誰かの付け人なのだろうか、着物を着た力士風の人が片肌を脱いだ姿で力水を付けていた。優勝決定戦も誰が力水を付けるのか、今まで考えもしなかったが、この時は法被姿のスタッフが務めていた。

優勝決定戦での呼び出しも驚きだった。一定以上の高い地位にいる力士の対戦の時には呼び出しが力士の名を二回連呼する筈だが、この時は一回しか力士の名を言わない。本取り組みとは違う特別仕様なのか。

そして何より驚いたのは優勝した安青錦の日本語のうまさだった。日本へ来てわずか3年だと言うのに、殆ど母国語のように話していた。アナウンサーの「眼に溢れるものがあったのでは・・・」という曖昧な問い掛けにもしっかり対応していた。「・・ですか」とか明確な文章の形になっていないと、外国語に対応するのは難しいと思うが。

高市総理は何年か米国で働いた経験をお持ちと聞くが、それにしてはあの英語下手くそだ。別に英語が下手だからどうこう言うつもりはないが、安青錦のしっかりした日本語に改めて敬服した次第。

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