2025年12月9日火曜日

米価

 今朝の新聞に、また米価が最高値を更新したとの記事が載っていた。5㎏で4,335円。これでも農林水産大臣は高くないと仰るが、同じ日のスーパーの折り込みチラシではミカン一箱2.5㎏が1,280円で売られていた。手元にあった富有柿を測ったら200g、確かこれは100円前後で買った筈だから5㎏換算すると2,500円になる。ミカンや柿などの嗜好品より主食のコメの方が高いのはどこかおかしくないか。もし水の値段が酒より高くなったらどうする?!

米価対策を問われて、件の農水大臣は「米価は市場が決めるもの。政府は介入しません。もし洋服の値段が高くなったら政府が介入しますか」と答えたと言うが、この人は全く経済が分かっていない。

コメと服は比べるのも愚かなくらい性格が違う。第一に服は生産も流通も完全に自由な環境で取引が行われているが、コメはそうではない。海外との取引も制限されているし、服が出来過ぎると困るから、反物を作るのを制限しようと減反政策を政府が打ち出したりもしないではないか。

そもそも米価をある程度高く維持したいのは、末端のコメ農家を守るため、ひいては日本の食糧安全保障のため、農業を守る事に主眼があるのではないのか。その事を考えるなら、米価の維持のためコメの減産を目指すのは全くのお門違いというべきだ。これから米作に取り組み、日本の農業を支えて行こうという若者が、先細りの業界に魅力を感じる筈がない。どんどん増産して、より品質の高い製品をより手頃な価格で提供して、日本国内のみならず世界の市場に打って出るような、そんな業界にしなくてはならない筈。

日本のコメを中国の富裕層にも売るべく、トップセールスでもする覚悟で増産を指導するのが農水大臣の務めだと思う。それが出来ないなら早々に大臣を交代して欲しい。

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