2015年6月9日火曜日

軽妙トーク

私のある友人が「音の個展」というのを開いた。普通個展といえば絵画を展示するものだが、彼の場合は自作の曲も含めてピアノ演奏を披露しようというものだった。某放送局を定年退職してピアノの腕前は玄人はだし。自作の曲をコンピュータによるMIDI音楽を伴奏ピアノ演奏したCDを作ったりする程の人だ。その演奏をお聞かせできないのは残念だが、演奏の合間のトークが軽妙だった。
「定年が間近になって、退職したらあれもやりたいこれもやりたいと思っていたが、今思うとやりたい事には二種類あるようだ。本当にやりたい事と、本当はやりたくない事。例えば撮りためた写真を整理しよう、などというのは後者の典型例で本当は出来ればやりたくない事だ。本当にやりたい事にも二種類あって、やれば出来る事とやりたくても出来ない事。若い頃時間があったらタップダンスを習いたいと思っていたが、今になると膝や腰の状態からしてとても出来るものではない。」教訓:本当にやりたい事は今すぐやろう。
「押入れを整理していたら、大学の入学祝いに貰ったボールペンが出てきた。大事なものだから大切に仕舞っておいたものだ。何十年か経って取り出してみると、もうボロボロになってとても使えた代物ではなくなっていた。」教訓:大事なものはすぐ使おう。
「バスを待っていると反対側の路線の方は何台も通過するのにこちら側はなかなか来ない事がよくある。やっと来たと思ってもいつもせいぜい一台。どうして神様はこうも不公平なのか、と愚痴をこぼしたくなるが、ある日ふと自分の勘違いに気付いた。こちら側のバスには最初に来た一台に乗ってしまうから次に何台も連続して来たとしてもそれに気付かないだけなのだ、と」教訓:自分の立場を俯瞰視しよう。

0 件のコメント:

コメントを投稿