2015年7月7日火曜日

ギリシャ

この原稿が新聞に載る頃にはギリシャの国民投票の結果も出ているだろう。借金をした相手が国内か海外かの違いはあるが、日本も同じように多額の借金をしている事を考えると、今ギリシャで起きていることが将来日本でも起きるかも知れないという思いがあってギリシャから目を離せない。
ギリシャが悪い、いやEUの方も問題だ、と様々な議論がマスコミで展開されている中、そもそも財政の脆弱なギリシャがどうしてユーロに加盟する事ができたのかについてはほとんど報道されていないが、あるメル・マガで偽装の実態を知った。
ゴールドマン・サックス傘下のヘッジ・ファンドが提案したとされる財政偽装は以下の通り。ギリシャがヘッジ・ファンドに担保として差し出た国債の倍の額をヘッジファンドがギリシャに貸し付ける。債務の支払に将来の税収や国有空港の使用料などを充てる約束を交わす。これにより発行した国債の倍をギリシャは手に入れ、差額を政府収入として財政赤字を偽装し加盟条件をクリアする。
ヘッジ・ファンドの怖さはその後で、偽装がバレた時に備えてあらかじめCDS(クレジット・デフォルト・スワップ。一種の保険)を買っておいて、それが高騰したときに売り抜けて巨額の利益を得たとか。メル・マガの作者は「生命保険をかけた殺人のようだ」と言っている。どこまで本当かは分からないがいかにもありそうな話だ。
金融機関は怖い。時々仕組み預金の誘いが来るが、あれなど「賭けをして勝った時は儲けを折半しましょう。負けた時は全部貴方の負担ですよ」と言っているような商品だ。それを承知で買うのならいいが、窓口で売っている女性は高金利の良い商品だと信じている善意の塊だから猶更怖い。金融リテラシーは現代人にとって必須のものだと思う。

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