第二次大戦が終わって七十年。中国では所謂「抗日勝利記念」として大規模な軍事パレードが行われた。歴史に学べと声高に主張している国だからまさか間違いはなかろうが、かつて日本が歩んだ誤った道を繰り返すことないように、過去の歴史に学び以って他山の石として欲しいものである。
日本の外務省外交史料館では戦後七十年企画として降伏文書原本の特別展示が行われた。原本を見るといろいろ面白い。
まず、調印の日時が分単位で書かれている。「大日本帝国天皇陛下及び日本国政府の命に依り、且其の名に於いて」として重光葵がサインをしたのは九月二日午前九時四分とある。当然九月二日までは印刷してあるが九時四分の部分は0904と手書きで書いてあった。ちなみにこれを諸国家のために受諾するとして聯合国最高司令官ダグラス・マッカーサーが署名したのは九時八分だった。
さて、ここで言う諸国家とは具体的にどこか。それを全て正確に挙げられる人はあまりいないのではないだろうか。またその順番にも重要な意味があるようだ。
マッカーサーの次に署名してるのは当然ながら合衆国を代表してニミッツ。あの「出て来いニミッツ、マッカーサー」のニミッツだ。次が中華民国の代表徐永昌。以下聯合王国(イギリス)、ソ連、オーストラリア、カナダ、フランス、オランダ、ニュージーランドと続く。
ここで面白いのが、何故かカナダの代表が署名する欄を間違えてしまったようなのだ。本来カナダ代表が署名すべき場所が空白になっていて、以下順送りする形で欄を説明する添え字が手書きで修正してある。カナダとフランスを入れ替えて以下はそのまま記入しても良かっただろうに、どうしてもこの順番(恐らく勝利に貢献した順番)を変えることはできなかったらしい。
0 件のコメント:
コメントを投稿