2016年5月10日火曜日

米大統領

アメリカの大統領と言えば偉人揃いだと思っていたが、どうやらそうでもないようだ。それとも今回だけが異常なのだろうか。
トランプ氏が共和党の大統領候補にほぼ決まりだという。ああいう主張が受けるところを見るとアメリカ社会の内部に巣食う問題の大きさが分かろうというものだ。
トランプ氏もトランプ氏だが、その対立候補クルーズ氏だって五十歩百歩だった。何故か新聞やテレビではクルーズ氏の主張が報道されることがなく、私が目にした唯一の情報は週刊文春に掲載された池上彰氏のコラム記事だが、それによると関係修復が見え始めたイランと再度敵対するリスクを犯してもイスラエルに肩入れしようとしたり、進化論を教えるような学校には子供を通わせたくないという親の意見を取り入れたり、普通の感覚からはまともと思えないような主張をしていたそうだ。キリスト教右派の考えを代弁しているとの事だが、それでは多数の賛同を得るのは難しかろう。
対する民主党のクリントン氏にしてもTPPに賛成なのか反対なのか、彼女の主張はそれが正しいかどうかの信念よりも、票につながるかどうかを基準にしているようで、ただただしらける。八年前の予備選でも対立候補を「シェイム・オン・ユー・オバマ」などと口汚くののしるような人だから、権力の亡者、虚栄の塊というのが彼女の姿なのかも知れない。
それにしてもトランプ氏が大統領になるのは最悪のシナリオだ。彼は「Make America great again(アメリカを再び偉大にする。)」と言っているが、国境に壁を作ったり、守ってやるから金を出せとヤクザまがいの事を言ったりするのが偉大な国のする事か。まさかgreat(偉大)とgreed(欲深)を間違えている訳ではないんでしょうね。

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