2017年8月15日火曜日

プロの気概

床屋に行くと必ず聞かれる。「どのように致しましょうか?」もう五十年以上同じ質問を受けているが未だにどう答えていいか分からない。皆さんはどうだろうか。息子に聞くと「ツーブロック」とか専門用語もあるようだが、ヘアスタイルの専門誌でも見ない限りそんな言葉は思いつかない。
こちらが迷っていると「耳は出しますか」とか「刈上げはしない方がいいですか」とかの質問が来るが、床屋さんはそれで全体のイメージが出来るのか不思議でならない。そんな事は例えて言えば車のスタイルを表すのに「テールランプが細長い」とか「リアウィンドウにワイパーがついている」とか抹消の事を確認しているに過ぎないと思うから。車の姿を全体的に伝えるための「スポーツカー」とか「セダンタイプ」などの言葉に相当する髪型を的確に表現する語彙を思いつかないから困るのだ。
床屋さんもプロならば素人が知らないそういう語彙を提示すべきではないか。「謹厳実直タイプにしますか、それともチョイワル親父風がいいですか」などと。出来ればこちらの頭の骨格や面長か丸顔かなどの特徴から髪型を提案してくれると「流石はプロだ」と敬服するのだが。
プロの気概を疑わせるような事が家のリニューアルでもあった。水回りの工事を担当した業者さんが仕事が終わって帰り際に「何かあったら連絡して下さい」と言う。一見親切そうな対応だが、私には疑問だった。プロなら何も問題がない事をはっきり確認してから仕事を終わるべきだと思ったのだ。何かあったら連絡しろとは、つまる所最終検査を顧客に委ねているに過ぎない。案の定細かい水漏れがあって、水はけの悪い場所で水溜りが出来てしまった。
政治家にもプロの気概を疑わせる人がいる。あれも何とかして欲しい。

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