2017年8月8日火曜日

文明病

脳梗塞で倒れた同期入社の友人を友達と一緒に見舞った。言葉にはまだ不自由が残るが、歩く事も摺り足でゆっくりながら出来るようになったし、食事も自分で出来るらしい。順調な回復に安心して施設を後にし、まだ日は高かったが見舞った仲間で駅前の寿司屋で懇親会とあいなった。
誰が言い出したか「動物にも脳梗塞はあるのだろうか」という話題になった。アメーバーのように元々脳と言う機関のない動物はなりようがないのだろうが、魚や蛙など脳が小さい動物は脳梗塞になる事がないように思える。そう思うと、人間の病気の多くが動物にはなくて人間だけしか罹らないのではないか。例えば糖尿病など、動物園で贅沢している動物ならいざ知らず、野性の動物は罹らないような気がする。痛風もおそらく野性のライオンやキリンなど縁がなさそうだ。
遺伝子の異常から起きる癌のような病気や、ウィルスや細菌が媒介する感染症などは野性の動物にもありそうだが、運動不足や食べすぎが原因のいわば文明病は人間特有のものに思える。
脳梗塞や糖尿病が文明病なら、なにかと怠惰になるのも文明病の一つなのだろうか。我が身を振り返って、怠惰な習慣はすぐ身につくのに勤勉な習慣はなかなか身につかない。毎日一万歩歩こうと決心しても三日坊主で終わるのに、毎晩酒を飲む習慣はすぐに身についてしまう。それどころか振り払おうと思っても離れてくれない。
野生の動物は怠惰だったら生きていけない。縁側で昼寝をしている猫だって、鼠の姿を見たとたん、人が変わったように精悍で俊敏な動きをする。怠惰ゆえに餓死する動物は人間だけではないだろうか。

人間はいつからこうなったのか。猿人は怠惰だったろうか。クロマニョン人は怠惰だったろうか。縄文人は怠惰だったろうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿