2018年5月15日火曜日

植物の不思議

不思議な事に出会うと嬉しくなる。出来ればそれを解決できるといいのだが、能力が足りないので「不思議だなあ」と悦に入って終わってしまうのがなんとも悔しい。
今年の三月は気温が高く、桜の開花が早かった。例年よりも一週間は早かっただろうか。外気温の変化によって開花時期が変化するのは桜がどこかで気温を検知しているという事だろう。動物には神経という組織があってそれで温度や光や圧力などを感じているが桜を初めとする植物にも似たような組織があるらしい。
我が家の近くに権現堂堤という桜の名所があって、そこでは土手には桜並木が、下の畑には菜の花畑があって例年だとピンクと黄色の二重奏を楽しめる。だが今年は何故か桜の開花に菜の花が間に合わず、ピンクだけの寂しい花見になってしまった。菜の花が桜と一緒に開花しなかったのを見ると菜の花は気温を感知して咲くかどうかを決めている訳ではないようだ。ならば何を基準にしているのか。太陽が出ている時間の微妙な変化を感知しているのだろうか。季節の変化を知るものとして気温と太陽くらいしか思いつかないが。
神経どころか植物には筋肉に相当するものもあるようだ。ひまわりを見るとそう思う。花が太陽を追っかけるように首を回す。どう考えても茎のどこかに筋肉と運動神経がないと出来ない技だろう。太陽の方向が分かるのだから眼に相当する組織もあるわけだ。
植物というと何もしないで何も感じずじっと風雪に耐えているという印象があるが、なかなかどうして賢く環境を理解し、利口に立ち回っているように思える。近親相姦を避けるために自分が出した花粉が自分の雌蕊につかないよう工夫したり、しまいには雄雌別の株になったものもいる。植物あなどるべからず。

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