参院選は与党が過半数を取って勝利した。野党の主張にはあまり新鮮味のあるものがなかったので順当な結果とも思える。またNHKの受信料に疑問を感じている人が相当数いる事が顕在化したのも興味を引いた。
ところで選挙前の政見放送で目標議席数を聞かれた時、比較的固めの数値を述べる与党党首に対して、殆どの野党党首が「全員の当選を目指す」と言っていた。おいおい、全員の当選なんて、それは希望であって目標ではないだろう、と思ったものだ。目標と希望の区別もつかないなんて、そんな事だから政権を担う事が出来ないんだ、と。
勿論、心の中ではちゃんと皮算用が出来ていて、目標もしっかり具体的に立ててあっても、それを公表するのは戦略的に出来ないことだったのだろうが。だとすると質問の仕方にもう一つ工夫が必要だったのではないか。
翻って目標とは何か、を考えてみるとどうか。どうなれば成功かどうなれば失敗か、成功と失敗の線引をどこに設定するか、が目標だと言えないか。現役の会社員の時、新しいプロジェクトが始まる度に私は「どうなれば成功か」を自問していた。それを考える事により、将来の姿がより具体的に見えて、だから今何をやれば良いのかが鮮明に浮かび上がる。
だから野党党首には目標の議席数を聞くのではなく、何議席以上だったら成功ですか、何議席以下だったら失敗ですかとか、さらに言えば何議席に到達しなかったら辞任しますか、と聞くべきだったのではないか。
選挙後の党首討論会で、野党はそれぞれの獲得議席数についてそれなりに評価をし、どの党も党首が交代するような様子はない。だとすると全ての野党が目標はクリアした事になりそうだ。いくらかでも政党交付金が出れば良い、というのが本音なのかも知れない、と言ったら怒られるだろうか。
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