2019年7月2日火曜日

主戦場


「主戦場」という映画を知ったのは出演者と監督がもめているとネットで話題になっていたからであった。監督はミキ・デザキという日系アメリカ人で、撮影当時日本の大学院に通っていたデザキ氏は学術研究だとして各界の人に従軍慰安婦問題についてインタビューを申し込んだ。それがまさかこんな形で公開されるとは思わなかったと、右翼系の人達が上映停止を求めている。

映画では右翼、左翼、それぞれの論客が自説を展開している。今回は従軍慰安婦問題はひとまずおいて、映画の最後で述べられた「アメリカが始めた戦争で日本人が血を流す」と言う点について自説を述べたい。

自国を守るために軍隊が必要な事は明白だし、憲法にもそれを明記すべきだと思う。全世界に平和主義が徹底して、他国を攻撃したり侵略したりする事が一切なくなるのが理想だが、残念ながら人間はそこまで上等にはできていないようだ。軍隊は必要だが、しかしその目的はあくまで自衛に限るべきだというのが私の主張だ。自衛とは軍隊の行動範囲をあくまで自国とその領海内に限り、よその国にまで行って軍事行動をしない、という事である。軍隊が自国の国境を越えて行動するのを禁止するのが平和憲法の主眼だと思う。

海外派兵の多くが自国民の保護、自国企業の財産保全を名目に行われる。そしてそれが戦争の口実にもなって来た。だから平和憲法の重要性を訴えるなら、海外にいる自国民の保護は諦めるべきだと思う。海外に出る場合は個人であれ企業であれ自分の身は自分で守る、そしていざという時には何が何でも自力で国境の内側まで逃げてくるという覚悟が必要ではないか。そうでもしないと平和憲法は守れない。
もっとも自国内の帰宅途中の女子中学生すら守れない国もあるが。

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