2019年7月9日火曜日

騒動


香港の若者による議会への乱入は流石にまずいではないかと思った。中国本土への容疑者引き渡しに反対する気持ちは分かるが、ガラスを割ったり、室内の壁にスプレーで落書きしたりはいくら何でもやり過ぎだろう。貧乏性の私は「修復に一体いくら掛かるのだろう」などと心配してしまった。あまりのひどさに、ひょっとしてこれは中国本土の政府が裏で糸をひいているのではないかという疑いすら感じた。

国会への乱入というと六十年前の安保反対を思い出す。当時まだ小学校に入ったばかりの私に生の記憶はないが、ドキュメンタリー映像を見ると日本のデモ隊は国会周辺をジグザグ行進したり、国会の門をこじ開けたりはしているが、香港のような破壊行動はしていないように見える。デモ隊の中には小学生と思える小さな女の子がお母さんと一緒に何かを叫んでいる姿もある。そういえば当時小学校の校庭でオシクラマンジュウをする時意味も分からず皆が「アンポ、ハンタイ」と掛声していたのを思い出す。

その安保条約をアメリカ大統領が見直すと言い出すと、その必要性を説く声があちこちから聞こえてくる。アメリカの利益にもなっているはずだ、と。六十年前は死者まで出して反対したものなのに。

安保条約の発効を祝って来日する予定だったアイゼンハワー大統領は警備の不安から来日を中止せざるを得なかった。準備のため来日したハガティ報道官を乗せた車が群衆に囲まれて身動きが出来なくなってしまったからだ。そんな事態が起きないように、G20の大坂ではあんなに厳重な警備が敷かれたのだろう。
それに比べて板門店周辺の警備のなんと手薄だった事か。準備する時間的余裕もなかったのだろうが。一方は一応平和国家、他方は休戦中とは言え一応は戦時下の国なのに。

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