2020年6月9日火曜日

発言と責任

政府専門家会議議事録なし、には驚いた。その理由が「専門家の立場で自由に率直な議論をいただく事が大事だ」からだというのには更に驚いた。その会議に出席している人達は議事録を取られると自由率直に自分の意見を言えないような、そんな意気地なしで無責任な人達なのだろうか。
その少し前木村花さんがSNSの誹謗中傷が原因で自殺したというニュースが報じられた。こちらは驚くというよりとても残念な思いがした。見れば可愛い乙女ではないか。これから人生の素晴らしい事が沢山待っていたであろうに。ネット世界にあふれる匿名の無責任な発言をそんなに気に病むことはなかったと思うのは部外者の気安さに過ぎないか。
インターネットが普及して誰でも気軽に自分の意見を公開することが出来るようになった。すると今までおとなしくしていた人達が堰を切ったように発言を始めた。しかも普段は使わないような過激な口調で。そういう人達に限ってネット上では仮名を使い、顔写真を明らかにしない。こうした匿名を条件に暴言を吐くネットユーザーと政府専門家会議のメンバーが同じメンタリティだとは思いたくない。
流石に尾身副座長は議事録の作成公開に問題なしと発言された。思うに今までの議事録不作成の方針は万事に責任をうやむやにしたい事務方官僚の論理の為せる業ではなかったか。自由な議論のためという理由付けは語るに落ちたの感がある。緊急事態で諸事多忙に付き議事速記の人手を割けなかった、とでも言えばまだましだった。
木村さんの自殺に対応して、SNSでの発言の追跡調査を可能にする法律が考えられているようだが、それ以前に政府関係の発言の責任明確化を義務付ける法律を策定すべしと思うが如何。

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