2022年5月10日火曜日

進化

NHKのカルチャーラジオで聞いた話。人類こそが進化の最終形態だと思っていたが、実は類人猿はまずオランウータンが枝分かれし、次にゴリラ、次に人類とチンパンジーが分かれ、その後チンパンジーの枝からボノボが枝分かれしたのだそうだ。単純に時間的観点から言えばボノボの方がより新しい事に驚いた。

互いに分かれた後、人類もチンパンジーもそれぞれに進化した。チンパンジーは枝をつかむのに適したように手を進化させ、親指以外の4本を長く強くした。その結果手の甲を下にして歩くようになったのは長い指が歩く際に邪魔にならないためである。人類とチンパンジーの共通の祖先・プロコンスルは手の平を下にして歩いていた。

逆に人類は足の方を進化させた。直立二足歩行する際に、早く歩くためには指が長いと邪魔になる。水泳のひれをつけて歩くことを想像したら良い。人類は歩きやすいように足の指を短くしたのだ

それにしても直立二足歩行とはなんと馬鹿な進化をした事か。移動手段の強力化は動物にとって生存戦略上最も重要な事柄の筈だ。その証拠に過去には何度も空を飛ぶ様に進化した動物がいる。トンボや蝶などの昆虫がまず空を飛び、次に恐竜のうち翼竜が、そして鳥類が、最後に哺乳類の中から蝙蝠が空を飛ぶ様に進化した。しかし直立二足歩行などと言う移動に不便な進化をしたのは人類のみ、空前絶後の事だ。だが幸いそれにより両手が自由になった事が人類の知能を発達させた。

人類が牙を退化させたのは、同種の殺し合いをする必要がなくなったからだと講師は言う。チンパンジーは少なくとも一割が仲間を殺した経験を持つらしい。だが私の素人考えだが牙が必要なくなったのは殺す必要性がなくなったからではなく、知能による武器という別の手段で殺す方法を考え牙が必要なくなったたからではないか。知能を発達させた事が人類にとって良かったかどうか、今ウクライナで試されている。

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