関東地方の先週の天気はジェットコースターのように変化した。火曜日はテニスをしていると半袖になりたくなるような春間近を思わせる陽気だったが、金曜は一転冷たい雪の日となり、その雪も明くる土曜日の暖かさで一気に解けた。太陽と地球の関係が一週間の内にそれ程大きく変化する筈もなく、この気候・気温の変化は上空の大気の影響だろう。
天気予報で良く「上空の寒気団」という言葉が出て来る。ネットで検索すると上空約5000mの気温が大雪の目安となり、約1500mの気温が雨か雪かを分けるのだとか。5000mと言えば富士山山頂よりもっと高い場所で遥か上空に思えるが、冷静に考えてみるとそんなに遠い話ではない。
出雲平野の地図を頭に思い浮かべて欲しい。一畑電鉄の路線図によると川跡駅と大寺駅の間が1.5km、出雲市駅と川跡駅の間が4.9kmだそうだから地図の上にそれだけの距離の厚みの空気を思い浮かべれば良い。それだけの厚さ(薄さ?)の空気が山陰地方一帯を覆っている姿を想像すれば、それが地上の気候に大きな影響を持つだろうことは容易に理解できる。
そもそも地球を覆って守っている空気層は極めて薄い。太陽に暖められて軽くなった空気が上昇し、上で冷やされてまた降りて来る循環を繰り返している空気の層を対流圏と言っているがそれはせいぜい15~16㎞程度だそうだ。そのなかに空気の90%が含まれる。それを地上の距離にすると出雲市駅から園駅までに相当する。地球儀を頭に思い浮かべ、そこに出雲市から園駅までの厚さの層をかぶせて見て欲しい。漆黒の宇宙空間に浮かぶ地球はそんな薄い膜でしか守られていないのだ。
冬には厚手の布団の中で暖を取っている我々だが、地球は煎餅布団より薄いサランラップのような布団にくるまっているだけなのだ。
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