関税について詳しくは知らないのだが、トランプ大統領が勝手に決めているように行政の専権事項として設定の出来るものなのだろうか。
例えば、誰か犯罪者に対して「あいつは気に喰わないから死刑にしてしまえ」と言いたくても刑法で量刑が決まっているから勝手に重い罪を背負わすわけにはいかない。どうしてもそうしたければ国会審議の上刑法改正をしなくてはいけないはずだ。
個々の物品について細かく関税の税率が法律で決まっているとは思わないが、それでも何らかの立法上の制限があって、行政が勝手気儘に設定できないのではないかと考えるのが三権分立の思想からすると自然だと思うのだがどうか。
日本の首相とアメリカの大統領では権限に大きな違いがあるのも分かっているが、昨今の米価の高騰ぶりを見ると、なんとか首相の一言でコメの関税を下げて輸入米の流通を図って貰えないものかと思ってしまう。
新米の時期になって、しかも前年以上の豊作だったと言うのに一向にコメの値段が下がらないのは誰かが将来の値上がりを見込んで貯め込んでいるとしか考えられない。そんな投機目的で市場を歪めている不届きな輩に警告を与える意味でも、コメの輸入関税を期間限定で撤廃する、というような宣言を首相が出してくれないものだろうか。
3年前くらいだったか、近くのスーパーではオーストラリア産のコメが5㎏1200円程度で販売されていた。試しに買ってみたが味は悪くなかった。カリフォルニアに住んでいた頃は現地のコメに充分満足していたし、帰国する友人達は皆が制限一杯のコメを買い込んでいたものだ。
井上ひさし著の「コメの話」なんて本を読むと、日本のコメ農家を大切にしなければとも思うが、昨今の状況を見ると、コメの関税に一考をお願いしたいと思う次第。
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