松江市下水道局の職員が児童買春をした疑いで逮捕されたとのニュースに出くわした。上司の記者会見を見て驚いた。「改めて職務規定遵守の徹底に努めて参りたいと思います。」のような事を言うのだから。
下水道局の職務規定には「児童買春をしてはいけない」と書いてあるのだろうか。多分、いや間違いなく書いてないだろう。「刑事罰を受けるようなことをしてはいけない」とすら書いてないと思う。規定に書かれることはそれを明記しておかないと組織運営上支障をきたすような事柄だ。
太平天国の乱を起こした洪秀全は次のような軍規を定めたそうだ。
一)命令に従え
二)男軍と女軍とを分けよ
三)いささかも犯すな
四)協調して指導者のきまりを守れ
五)力をあわせ、ひるんだり退いたりするな
こうした軍規を定めたところを見ると、命令に従わない者や略奪や暴行をする者や逃亡する者が沢山いて困っていたのだろう、という事が想像される。洪秀全も組織の維持には苦労したようだ。
だからもし職務規定に「児童買春をしてはいけない」なんて書いてあったら、それこそその組織は大変な問題を抱えていることになる。
そもそも五十にもなる大人が犯した犯罪で職場の上司が会見をする事自体いかがなものかと思う。職務上の不注意や不手際で回りに損害を与えたのならともかく、成人個人のプライベートな行動に組織がどこまで責任を問われなければならないのか。会見を求める方も求める方だが、やるのなら仕方ない「大変遺憾に思いますが勤務時間外の個人的行動は各人の責任範囲で行われていると認識しています。」なんて答えたら集中砲火を浴びてしまうのだろうか。
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