2019年11月26日火曜日

麻薬


沢尻エリカの映画は二つ見た。「パッチギ」の清純可憐な女生徒像には大きく心を動かされた。「ヘルタースケルター」は恥ずかしながら性的な好奇心だけで画面を追って、ストーリーや内容は殆ど記憶に残っていない。現実の彼女の実像は知る由もないが、恐らくは感情の起伏が激しく、その手の組織からは狙われやすい性格なのではと推察する。

麻薬や覚醒剤がどれほど強いものか知らないが、毎晩お酒の誘惑に抗えないでいる身には他人ごとには思えない側面もある。もし日本で禁酒法が施行されたら、それを守るだけの強い意思が自分にはあるのだろうか。いやいや、車を運転する事が分かっている時には決してアルコールには手を出さないのだから恐らく大丈夫だろう。

麻薬や覚醒剤を禁止する法律の保護法益の一番は、個人の健康ではなく、それが蔓延する事による社会の混乱や停滞の防止である事は、清朝末期の中国がアヘンで苦しんだ事からも分かる。だからそれらを常用する事より、人に勧めたり製造流通させたりする事の方が遥かに罪は重い。だがそれを国家ぐるみでやった国がある。言わずと知れたイギリスだ。

国家犯罪と言えばナチスによるホロコーストを思い出すが、イギリスが中国にアヘンを流通させたのはそれに匹敵するくらい酷い事だと思う。歴史認識だとか過去の罪を謝罪しろだとか、色々言われるがイギリスが中国に謝罪したという話を聞かない。勝てば官軍だから?ならばベトナムに枯葉剤を撒いて奇形児を作ったアメリカはどうか。イギリスが中東パレスチナで行った二枚舌三枚舌外交は詐欺そのもので、それは未だに禍根を残しているが、それが謝罪されたという話も聞かない。

夜酒を飲みながら、沢尻エリカのニュースを聞き、国際政治の不合理さに八つ当たりした。

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