2023年1月17日火曜日

民主主義指数:トライアングル第800回

 民主主義と権威主義の戦いの時代だそうだ。権威主義の国としてはロシア、中国、イランなどが想定され、日本は民主主義国の一つとして彼等と対峙する事を求められている。中国も自らを民主国家と主張するが、果たして民主主義とは何か。

イギリスのある研究所が定める民主主義指数なる指標があるのを知った。それによると日本は10点満点中8.15で「完全な民主主義」に分類されている。因みにお隣の韓国は8.16で日本より上にランクされ、イギリスは8.10で日本の下、アメリカは7.85で「欠陥のある民主主義」だそうだ。

詳しい事は分からないが各国の政治状況を「選挙過程と多元性」「政府機能」「政治参加」「政治文化」「人権擁護」の五つの観点から10点満点で評価し、その平均を取っているようだ。日本は「政治参加」の項目が6.67と低く評価され全体を引き下げている。選挙の投票率の低さなどが影響しているのか。イギリスやアメリカは「政治文化」が6点台で低いのだが、具体的になにが悪いのか、二大政党制が悪いとでも言うのだろうか。

細かい分析は別にして大局的に考えると、真の民主主義とは平和裏に政権交代が実現し、現政権が交代の可能性に十分な配慮をし、その危機感の上に真摯に公正な政治を行う事ではないか。長期政権に胡坐をかいて恣意的で放漫な政権運営は、仮に手続きが民主的に成立したとしても真の民主国家とは言えないのではないか。

森友学園の籠池夫妻に実刑判決が確定した。夫妻をかばう気持ちは毛頭ないが、その犯した罪と刑のバランスは客観的に見て妥当なのだろうか。公務員がカラ出張などで税金を詐取した場合は返金すれば罪そのものがなかったかのような扱われ方をするのに比べ重すぎはしないか。その不公平は民主主義の国に似合わない。

0 件のコメント:

コメントを投稿