3週間の帰省を終えて家に帰ると、その間に溜まった新聞に眼を通す。すると埼玉地方版の「共学化2度目の勧告」という見出しが眼に止まった。
男女別学の公立高校が今でも全国に45校(男子校15,女子校30)あって、埼玉県には男子校5,女子校7が残っているが、県の男女共同参画苦情処理委員会が「早期に共同化を実現すべきだ」との勧告を出した、それも2002年についで2度目だ、というのがその記事の概要だ。
勧告を出した組織の名称からも分かるが、その趣旨は男女平等が主眼だが、共同化に反対の声は22年前と同様今も多いというから驚く。生徒会が実施したアンケートでは浦和高校の86%、春日部高校の87%が「反対」「どちらかと言えば反対」と答えたという。OBの中には「長年の歴史・伝統を壊してまで共学化すべきか」という意見もあるらしいが、男女平等と伝統を秤に掛ければ前者の方が重要だと考える方が自然に思える。
この記事を見て高校時代にクラスの担任の先生から出雲高校共学化の際のエピソードについて伺った話を思い出した。共学校としての出雲高校の発足は昭和23年の事だから、担任の先生の年齢を勘案して彼が当事者であった事に疑いはない。旧制簸川中学にルーツを持つ男子校と、女子師範にルーツを持つ女子校の共学化に関し、男子校の生徒会で討論された時、声に出して言う意見は圧倒的に反対が多かったが、いざ無記名の投票を行ったら賛成が圧倒的多数を占めた、と。口では硬派を気取っても、内心は女性と触れ合う機会を求めていたという事か。
女子校の学園祭に男子校の生徒が大勢で押し掛けたりするではないか。男性が女性の魅力に惹かれるのは自然な事で、修道院や禅寺のような禁欲や強がりは時代遅れに思えるが。
0 件のコメント:
コメントを投稿