トランプ大統領の就任式を見て、いろんな疑問が浮かんだ。
彼はアメリカ第一主義を唱え、アメリカを再び偉大な国にし、世界から尊敬される国にする、と言う。しかし普通に単純に考えるに、自分が第一だと言う謂わば利己的な人が他人から尊敬されるような事があるのだろうか。またそういう人を偉大な人と言うのだろうか。日本語の偉大という言葉と英語のグレートとはニュアンスが違うのかどうか知らないが、日本語で偉大な人、偉大な国とは他者に寛容で、損得勘定よりは徳を重んじ、正義のためなら自分の損を受け入れるような、そんな人や国だと思う。価値の外交からディールの外交へ移行するというに至っては耳を疑う。人と付き合う際に、その人の人格よりも損得勘定を優先させるというに等しいではないか。
まあ変に利口ぶって偽善的な言葉を吐くよりも、正直に自分を丸出しにしているから良いという評価もあるのかも知れない。
就任式にはIT長者達が並んだ。彼等は一体何を望んで式に列席したのだろうか。トランプに取り入って自分等のビジネスをより有利に、要するにもっと金儲けをしたいからなのか。大金持ちになった事がないので分からないが、一定以上のお金を持ったら、それ以上儲ける事より何か後世に評価されるような事をしたくなるのではないだろうか。マイクロソフトのビル・ゲイツは式にいなかったが、彼は自身の莫大な財産を病気の撲滅のために使っている。アップル創業者のスティーブ・ジョブスが存命だったら彼は列席したのだろうか。彼は金儲けより魅惑的な新製品を生み出す事に興味があり、一時追い出されたアップルに復帰する時は年俸1ドルで契約をした。
兎に角これから世界はトランプに掻きまわされる。その混乱が紛争につながらない事を切に祈る。
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