2025年11月4日火曜日

日米関係

 高市新総理の外交デビューは大成功だったとの評が多い。トランプ大統領との信頼関係を築く事が第一の優先事項だとされていて、少なくともトランプ大統領には気に入って貰えたようで、その事が高評価の要因のようだ。しかし贈り物やお世辞で気に入られる事と、信頼関係を築く事は全く違う。

幕末、外国との交渉において江戸の幕府が曖昧な態度で信頼を失ったのに対して、長州や薩摩は馬関戦争、薩英戦争の後処理で毅然と自分等の立場を主張して外国の信頼を獲得していった。信頼とは媚びよりむしろ毅然とした態度から生まれるものであり、表面的な仲良しムードはいざという時国益を生まないような気がする。

フェースブックで常日頃右寄りの発言をする人達は、今度の高市氏の言動に称賛の声を挙げておられるが、それは高市氏がやった事だから称賛しておられるのか、はたまた石破氏や岸田氏が同じ事をやったとしてもやはり称賛されたのだろうか?私は高市氏が横須賀の米軍基地ではしゃぐ姿を見て、大いに不安になった。

そもそも自国に外国の軍隊が常駐するのは異常な事である。まあ、戦後平和憲法で軍備を一旦放棄した関係でやむを得ないとも言えるが、やはり本来の独立国家ならいつかは解消すべき事態だろう。飛行機で出雲から羽田に向かう際、静岡辺りで大きく南に迂回し、房総半島を回り込むのは、本来日本の領空である筈の横田基地上空が米軍のもので通行出来ないからだが、この事態を右翼とか保守とか言われる人達はどう思っているのだろうか。

日米同盟をより一層の高みに引き上げるそうだが、その具体的姿が見えない。間違っても、自衛隊が米軍の戦争について行ったり、日本が米国と同じ法体系になって、あたかも51番目の州のようになったりは絶対にして欲しくない。

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