2026年6月16日火曜日

今は昔

ガッツポーズという言葉、当コラムでも当り前のように使っていたが、それがガッツ石松氏に起源があるとは知らなかった。早速AIで確かめてみたら「ガッツ石松が1974年にWBC世界ライト級王座を獲得した際、両拳を突き上げて喜びを表した姿に由来する」とか。それ以前はどう呼ばれていたのかも聞いたら「勝利のポーズ」とか「拳を突き上げる」とか表現されていた、と。

時代の流れに沿って物事も変化すれば言葉も盛衰する。佐藤藍子さんの逝去をきっかけに読んだ「今は昔のこんなこと」というエッセイが面白かった。彼女の若い頃普通にあった事柄が無くなって行くのを惜しんでいる。腰巻に始まって、蚊帳、押売り、五右衛門風呂、居候、火鉢などが続く。言葉だけが見掛けなくなったものとして「巡査」というのもあった。これなど最近は警察官、警官などが主流になっているが、それはどうしてだろうか。

現役の高校生である孫娘に目次を見せて、どれだけ知っているか聞いてみた。知っているどころか、まず殆ど読めない。居候は「きょこう」と読む始末。そんな中「あ、これ知ってる」と言うのがあった。それは「円タク」、丸いテーブルの事でしょう、と言う。円卓と勘違いしたようだが、カタカナ部分はタクシーを略したものだ。当時定額料金の1円でタクシーに乗れたらしい。私が子供の頃にはタクシーどころか、自動車すら滅多に見かけなかったから私には縁のない言葉だった。こうした流れの中で、その内「本屋」という言葉がなくなってしまうのではないかと心配だ。年を追うごとに街の本屋が姿を消していく。

目次の中には良妻賢母という言葉もある。これも死語になってしまったか。今時の女子大生はリョーサイケンボを料裁兼母と書くらしい。

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